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PNR(フィリピン国鉄)、6月1日より運行再開

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先日、「近年の鉄道記事や鉄道本の内容について」と私なりの意見を書いてみたところ、私に直接ご連絡をいただいた方にはやはり正誤表は知らせてほしいとのご意見をいただきました。
9年前のS氏が書かれた書籍に関しては本の末筆上に本を製作する上で私の氏名まで載せられ協力されたようなことが書かれておりますので、私も氏名が載ってしまっている以上、出版物の仕事に関わる人間としては責任を十分感じているところでありますが、今後、時間がある程度あるようでしたら、事実と異なるところや誤字などをまとめて、私のブログでお知らせすることを考えております。
勿論、これらの正誤表を出版社に送ってもそのお知らせすべきことがあまりにも多いと予想され、出版社にとっては読者からの信頼関係に支障が出る可能性があり、出版社は真摯に対応することは難しいのかと思いますので、あくまでも正誤表としてではなく、私なりにミスと思われるところということで発表を考えているところです。
また、今まで海外で活躍する日本の中古鉄道車輛の記事や書籍の製作においてS氏に対してはいろいろと協力して参りましたが、読者に対して正確な情報提供をするという姿勢は見られないと思いますし、今後も記事の投稿や書籍を出版される可能性もあるかと思いますので、もし1つ1つの事実確認がなされず、誤字脱字などがある場合は、私としても出版物の仕事に関わる人間としては読者に対して正しいことをお伝えするのが義務でありますので、このような場合においては出版社に随時お知らせするかぎりです。

さて、話しは変わりますが、ここ数ヶ月世界的な問題となっている新型コロナウィルス感染により、フィリピンでも外出禁止、各交通機関の運行中止が3月半ばから実施され、マニラ首都圏においてもバスやジープなどの公共交通の運行が中止し、鉄道についてもLRTやMRT、PNRも運行が中止されました。
その後、フィリピン政府は6月1日からマニラ首都圏及びラグナ州などにおいて、コミュニティ隔離措置(GCQ)の変更に伴い、バスやジープなど、鉄道についても約20%の乗車制限付きで列車の運行が再開されることになり、PNRでも北方線はTutuban〜Gov.Pascual間、南方線はTutuban〜Calamba間で運行が再開されました。
下の写真はINKA製8100系4両編成で、203系5両編成とともにTutuban〜Alabang間に運行されています。


時刻表についてはPNRのFacebookに掲載されていますのでご覧いただければと思いますが、2019年12月16日のダイヤ改正で合計84本の列車が運行されていたものの、2020年6月1日のダイヤ改正では合計56本と大幅に減少しています。
運行系統や使用される形式と本数については、朝1本夕1本のTutuban〜Calamba間は203系5両編成、Tutuban〜Alabang間は203系5両編成もしくはINKAの8100系4両編成による運行で上下合計で30本、北方線Tutuban〜Gov.Pascual間はRotemの3両編成もしくはINKAの8000系3両編成による運行で上下合計8本、Gov.Pascual〜Bicutan間においてもRotemの3両編成もしくはINKAの8000系3両編成による運行で上下合計16本が運行されているようです。
下の写真はTutuban〜Alabang間の運用に充当された203系5両編成


続いて各形式の状況を簡単に紹介させていただきたいと思います。まず、キハ59こがねですが、現在は運行されておらず、Caloocanの工場に留置されているようで、今後の使用についてはGCQが緩和されれば運行再開されるのかもしれません。
203系については、2編成程が従来の冷房装置AU75からINKA製の同等の能力を持ったI-CONDに換装され、一部車輛ではモケットをレザーシートに交換し、側引戸や側窓、前面窓などのガラスをポリカーボネートに変更し、投石ネットも取り外れた車輛が登場しています。(JNRのロゴマークが復活している車輛もあり)また、多くの車輛で新色に変更されるためかPNRの標準色であった紺色+オレンジ帯が剥がされ、丸々銀色車輛になった姿の車輛がTutubanのヤードや駅に留置されており、今後は新色に変更されるものと思われます。
キハ52については、キハ52-122が5月下旬に1両単独で運転されていることを確認しているものの、今年3月に報告しましたような姿のままでありますが、今後においてはこの車輛も新色に塗られて何らか使用されるものと思われます。
時々、キハ52-122が1両単独で走る姿が目撃されているようで、新色になって再びTutuban〜Gov.Pascual間の日中運用に充当されることになるのか気になります。現在の時刻表では単純にTutuban〜Gov.Pascual間往復の運用がありませんので、CC300+客車到着時またはGCQが緩和された時にでもダイヤ改正が実施され、キハ52-122が再び運行されるのか注目されます。


キハ350については、営業用としては運用に充当されていないようですが、3月に報告しました窓ガラスをポリカーボネートに変更した編成がPNRの職員輸送などで使用され、ビコール地方のSipocot〜Naga間においても従来どおりDL牽引のもと旧PNR色(紺色+オレンジ帯)のままの姿で5月頃から運行が再開されているようです。
Rotemの車輛については1編成が北方線及びGov.Pascual〜Bicutan間で使用されていますが、地元のマニラの鉄道ファンの情報によりますと残り2編成についても運用に充当できるよう整備されるとのことのようです。
この他、インドネシアINKAの車輛については上記の運用状況でもお知らせしたとおりですが、今まで幅の広いINKAの車輛の入線実績がなかったAlabang以南の各駅でもレールをプラットホームから約50ミリほど遠ざける措置が実施され、INKAの車輛がCalamba方面に入っても対応できるようになっているようです。
最後に5月末にINKAで製造中であるPNR向けCC300と客車が1編成落成したようで、今後は東ジャワ地区で試運転などが実施されたのち、今月末か来月頃にはマニラに到着するのかもしれません。
下の写真はPNRの職員輸送用として運行されたキハ350です。(写真は全てMark Chua氏によるものです)


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